日本画が好きです。詳しいわけではない中で速水御舟は好きだなと思っていたのですが、山種美術館にこんなに揃っているとは知らなかった!!
速水御舟
速水御舟は「炎舞」が有名かと思います(重要文化財らしい!)。厳かに展示されていました。写真撮影できなかったのですが、焚火に蛾が集っている絵です。見たことある人も多いと思うんですが…仏画のような炎の描写と写実的な蛾と、闇とが混ざり合った色合いがとても美しい作品だと思います。翅が闇に溶けるようで、とても綺麗です。

小さいけどこっち↓の方がわかりやすいか…笑
唯一写真撮影OKだった「昆虫二題」撮影しましたが、光が反射してしまってうまく写らず。こんな褪せたように写ってしまうのか。何の魅力も伝わらないじゃない!全体も写っていないので…本物を見てくれってことですね。

人物画の良さはよくわからなかったです。植物を描いたものがとても好き。フリルのような花弁の美しさ、茎や枝の伸びるさま、牡丹のような華やかなものも、梅のように渋いものも、本当に素敵です。日本画の繊細なグラデーションが好きなんです。柿とかも「この柿色とお尻の黒さとの境目…わかる!!」となります。伝われ!
「すごい」「なんて美しい」と溜息しか出てこない自らの語彙力の貧困さに絶望するくらいよかったです。
初めてみた「名樹散椿」と「翠苔緑芝」が大変よかったです。おあつらえ向きに各作品の前にベンチがあったので、ためつすがめつそれぞれ30分くらいずっと眺めていました。
これらは金屏風(びょうぶ)なんですが、チラシで見た時は何とも思わず「炎舞」だけでも観たいと思って会場へ向かったものです。しかしキュビズム的な木のたたずまい、誰にも教えなかった技法を使ったというアジサイの色彩表現があまりに豊かで、眺めているだけで幸福でした。眼福とはこのことなんだな…としみじみ思いましたよ。
そこここに展示してある本人の言葉がまたよくて。本当に真摯に絵筆に向かっていたことが伝わってきます。写生を苦しみつつも大切にする一方で内面的な表現が追いついてきた描写など、感動的です。40歳で亡くなったとは知りませんでしたが生まれつきで絵がうまい人なんていないでしょうから、よほど好きで描くことに時間をかけていたのでしょうね。1万時間の法則に思いを馳せる。
吉田善彦
吉田善彦は知らなかったんだけど師弟でも全然作風違うんだなと。(専門家から見たら似ていたりするの?)ピンクの色がふわーっと優しい、「尾瀬三趣」が好きでした。
でも絵葉書とか買う気にならないのよね。昔は素敵!と思ったものは手に入れたいと感じたものですが、今は美しいものは所有しなくてもこの世のどこかにあってくれたら満足と思うようになりました(ミニマリスト的思考)。
展示・運営方法
山種美術館は初めてでしたが、順路の示し方がとてもよかったです。大抵の美術館は左右に展示ケースがあって自分で右に行ったり左に行ったりしないとくまなく見られず、混み具合によって自分で経路を選ぶのがプチストレスでした。作品鑑賞以外のことに気持ちを使いたくないのに。それに比べて山種美術館は展示ケースごとに細かく「次は順路⑧へ」などと指示があってヘンに頭を使うことにならない(?)のが個人的にはとても気に入りました。
着物割引(200円)もあったので、着物を着る口実が欲しい人にもオススメ。着慣れている人はあまりいない感じだったので、普段着物デビューに最適かと思います。
チケットを買った後にトイレ行ったりカフェでお茶したりしている間にチケット紛失してしまったのですが、係のお姉さんが「大丈夫ですよ」と通してくれました。助かりました!
カフェ
カフェのコラボ和菓子(抹茶セット)も最高でした。到着した時に既に空腹だったので、先にカフェで一服しましたがコラボ和菓子がすごくよかったんです。「これ食べたい」と思ったものを普通に食べたのですが、そのモチーフになっていた絵が一番気に入ったという。和菓子って美しいよね。私は食べ物の着色料とか気になるたちですが、そういうの関係ないくらい美しい。苦い抹茶と甘い和菓子のハーモニー!抹茶には塩味を感じました。それが深みを醸している…気がする…
ランチはにゅう麺しかなかったので、ガッツリ食べたい場合はすぐ隣のパパスカフェも使えます。美術館出て左。スープランチはホタテがゴロゴロした野菜たっぷりシチューのようなスープ!カスタードプリンが税込550円なんだけど特大!昔ながらの喫茶店的な、卵味の濃いプリンでした。スタッフの男性もものすごく感じがよくて満足。よき日でした。




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