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正絹の着物(銘仙)を自分で洗ってみた

オークションで落札したまとめ買いセットの中に銘仙の着物がありまして、衿だけきったない汗ジミっぽい汚れがあるのですがそれ以外は結構キレイなんです(私の感覚だと)。キレイになればそのまま着られるのでは?と思い、着物お手入れの経験値を上げるべくザブザブ手洗いしてみました。珍しく画像満載でお届けします!

落札の話はこちら→ヤフオク!で着物と帯を買ってみた【失敗しない買い方と活用方法】

手洗いした銘仙(全体像)
手洗いした銘仙(全体像)bofore

パッと見は、きれいな方だと思います。色柄がめちゃ大正っぽい。紫に裏地が赤なところがレトロ感出してます。アラサーがそのまま着るにはちょっと照れる気もするので、うまくいかなくても仕方ないと思える。赤い着物は色落ちしやすいという話ですが、どう出るか!

気になるのは衿汚れ

衿汚れ(汗ジミ)
衿汚れ(汗ジミ)

一番気になる汚れは衿の部分です。明るいところで撮ったのであまり目立たないかもしれませんが、結構汚いです。汗なのかカビなのかよくわからないけど、場所的にはおそらく汗(皮脂?)が原因じゃないかと。着物の衿はふつう自分で折って着ますけど、これは折った状態で縫ってありました。その一番上の部分なので、かなり目立ちますね。ちょっと隠しようがないかな…

アンティーク着物の玄人だったら衿にこういうレース↓を一巻きして隠すとかいう技もできそうですが、残念ながら私の好みとは違うのー(*´▽`*)

水洗い

衿に直接洗剤をつける
衿に直接洗剤をつける

まずは直で洗剤をつけてみます。セーターとかコート洗うのに使ってるアクロンです(なんでも自分で洗ってしまう人)。銘仙はシルク(絹)ですから、大丈夫なはず。

ザブザブ手洗い
ザブザブ手洗い

それから洗面ボウルにぬるま湯をためて適当な分量で同じ洗剤を溶かし、投入します。畳んだ状態です。ちょっと押し洗いしただけで、ものすごく水が赤くなりました。これは最後のすすぎの画像ですが、それでも水に色がついていますね!色落ち必至!なんとなく紫でなく裏地の赤から色が出ているんじゃないかという気がします。

水につけたら防虫剤の匂いが蘇りました。乾いている時はそんなに気にならなかったのですが…匂いが苦手な人はマスクした方がいいかも。襟のところはゴシゴシして、水をかえて3回くらいすすぎました。揉んだりしないで布目に水を通すようなイメージです。

干す

びしょびしょのままアイロンをかけるといいらしいというあやふやな記憶があったので、よく絞ってからアイロンしようとしたのですが、ジューッとしても全然乾かない!(当然か…?)直アイロンは諦め一旦干すことに。

ちなみに専用のきものハンガー↓はいらん時に縮んだり長さが足りなかったりイライラすることが多かったので、突っ張り棒とハンガーを紐で縛って手作りきものハンガーを作りました。

手作りきものハンガー
手作りきものハンガー

カーテンレールにできる系の突っ張り棒が、端の部分が大きすぎなくてよいです。

干す時点で水玉の白が若干ピンクがかったような気がしています。色移りしたな…。天気のよい日でしたが、1時間くらい外に干しました。陰がなかったので陰干しでなく天日干し(雑!)。

アイロンがけ

半乾きでアイロンしたかったのですがあまりうまくいかず。なぜかというと着物って長いから下の方に水分が落ちていって「上はほぼ乾いたのに下の方は結構濡れたまま」という、部分ごとに乾き方が違う生乾きだったのです。ま、シワが気になるのは裾の方かなと思うのでその状態でアイロンかけました。あて布はいつもうまくいかないのでしてません。濡れたところにアイロンをあてるとジュッとなり、その時ホコリくさい匂いがします。

出来上がり

アイロン後の状態がこちら。

生地after
汚れafter

水玉がちょっとピンクがかったのわかりますかね?陰になっている部分。私は気にならないのでこのくらいなら着ちゃうけど、気にする人は気にするかな…以前に帯をザブザブ洗った時もある(!)のですが、確かその時も赤が色落ちしていました。赤は色落ちしやすいのですね。染料の関係かな。

あとシワっぽくなっています。私はアイロンがドヘタなので上手な人だったらシワなく仕上げられたかもしれませんが、私の腕ではこれが精いっぱい…生地の感じはなんというか、フワフワしました。beforeが「三日洗っていない、しっとりした髪」だとすれば、afterは「シャンプーして(トリートメントなし)自然乾燥した髪」みたいな。さっぱりしているけど浮いちゃってる状態というか。タンスの中で圧迫保管されていた折り目正しい感じはなくなってしまいましたが、普段着だったらまあいいのかなと思います。銘仙のツルツル感は薄くなり、ちょっとだけ素朴な印象になったように思います。きれいに畳んでしばらく保管したら浮き感はなくなるかも?

衿汚れafter
衿汚れafter

一番気にしていた衿の汚れはあまり落ちなかったようです。この写真だとキレイに見えますけど、そのまま着るのはちょっとなあ…というくらい。それでも全体的に黄ばみが落ちてスッキリした気はします。古い汚れだと思うんだけど、アクロンすごい。

もしこのまま着物として着るとしたら、衿だけ別布かぶせるとか?センスよきパッチワークをして(よほどうまくやらないと悪目立ちすると思います)。あとは裏まで汚れがしみていなければ裏返して縫うとか?

手入れしながらよーく見たら裾の方も結構汚いことに気づきました。泥ハネっぽい汚れはまあ、裏側だからよいのですが生地が若干ほつれてるところがありましたね。ショボン。

裾汚れafter
裾汚れafter

アイロンテクニックがあれば…

アイロンはあまり経験がなく苦手なのですが、洋服のシャツなどに比べれば直線縫いの着物はかけやすいです。「水洗いしたら表と裏の生地の縮み方が違って袋状態になる」とよく聞きますが、アイロンである程度リカバリーできるのでは?と思いました。つまり袋になったら、皺を寄せて寄せてアラが帯周辺にくるように伸ばせばよいのでは?帯に隠れる部分は最悪グズグズでもよいので、見える部分(裾とか)を綺麗になるようにはできるような気がしますが、どうでしょう。やったことはありません。

今回は何も考えずにただワイルドに水洗いしただけなので、次は汚れを化学的に考えたり工夫してみようと思います。こういう本をまず読んで勉強します!

もちろん失敗できない大事な着物はプロにお願いしましょう(*´▽`*)

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